レーザーカットは、従来のカット方法と比較して高速で効率よくカットできるのが魅力的です。
ただ、万能なカット方法ではありますが、カットできない材質のものも存在しているのです。
ここでは、レーザーカットできないものについて解説します。
鏡や鏡面加工のもの
レーザーの場合、鏡などによってレーザーが反射してしまうという可能性があります。
レーザーが反射することで、正しく加工できないばかりか、反射した先で溶解が発生してレーザー加工機を破損させてしまうというリスクがあるのです。
よって、鏡や鏡面加工のものをレーザーカットするのは危険です。
中には、鏡なども加工できるレーザー加工機も存在しているのですが、基本できないと考えておきましょう。
塩ビの含まれるもの
塩ビが含まれているものは、レーザーカット自体は可能です。
但し、カットする際には当然熱によって燃焼が発生することになりますが、塩ビが燃焼することで塩化水素が発生します。
塩化水素は人体に有害であることで知られていますが、それだけでなく腐食性が強く金属を腐食させてしまいます。
これによって、加工機内部の劣化を進行させてしまうリスクが有るのです。
また、ミラー部分の曇が発生することで、性能の低下を招いてしまいます。
フッ素系素材
塩ビと同様に、フッ素系素材も燃焼時に有害ガスが発生してしまいます。
装置内部にガスが充満することで、ミラーの曇りやレーザー照射部分の汚れに繋がります。
また、単純に有害なガスが発生することで人体への悪影響を及ぼすために、レーザーカットを他社に依頼しても断られる可能性が高いです。
まとめ
レーザー加工できないものは、ある程度限られていることがご理解いただけたかと思います。
ただ、意図的でなくても加工不可なものを依頼して加工機が故障してしまうことで、迷惑をかけてしまう可能性があります。
カットする材質をしっかりチェックしてから、カットを行うようにしましょう。